東洋の蔵府【4】 神のお話(心の働き)

東洋の蔵府【4】 神のお話(心の働き)

東洋の臓腑、今回は心についてのお話です。
ここでは、“こころ”ではなく“しん”と読みます。
古典ではちょうとさくらんぼのような絵で表されています。
このさくらんぼの中は血で満たされて赤色を呈し、神を宿していると考えられてきました。
神は私たち人間だけではなく、この世界の万物にとって重要なものです。
それでは心と神についてお話していきましょう。
「心は神を蔵す」
東洋医学を学ぶとき、初めにこのように教わります。
神とは天地すべてのもの、空間に宿っている無形の氣です。
もちろん私たちの身体にも宿っていて、私たちの主人であるといってもいいでしょう。
人間はこの神の力が働かないと生をうけることすらできません。
我々の身体は、髪の毛や爪にいたるまですべて神で満たされています。
また、無意識の内の働き、これも神があって初めてできることなのです。
この大切な神を宿している心ですから、五臓六腑のなかでは最も大事な蔵です。
一国でいうと君主にあたる存在です。
東洋医学においてこの心に邪気があたってしまうことは死を意味します。
あたかも一国の命運が君主の判断、それこそ命で左右されるようにです。
人間で言えば、生死を左右するほど神を宿しているこの心の働きは大事なのです。
それほど、大事な蔵ですから、もちろんそれを守るための仕組みが人間には備わっています。
心のかわりに邪気を受ける部分があるので、心に簡単に邪気があたることはありません。