日本を含む東アジアには、はっきりとした四季があります。
春夏秋冬の移り変わりは常にこの順序で巡ってきます。
その中で冷夏があったり、暖冬があったり、空梅雨があったりと毎年毎年全く同じではありません。
東洋医学において、春夏秋冬という恒常的な変化を起こす気を主気と言い、毎年違う変化を起こす気を客気と言います。
主気と客気は、それぞれに風寒暑湿燥火の六つの気があり、春夏秋冬の季節をつくる主気は、風暑火湿燥寒の順に巡ります。
一方、客気はその年で巡ってくる気の順序が変化します。
ですので、夏は暑気が巡ってきますが、その時に客気が寒気である場合があるわけです。
その年は、暑気が十分に発揮することができずに冷夏となる可能性があります。
気候の変化には他にも関わる要素があるので、一概には言えません。
しかし、年々違う気候は、常に一定で巡る主気に毎年変化する客気が影響していることにより起こっているのです。
また、それらの気は人体にも影響があります。
季節通りの気の変化であれば、人体の気の変化も通常通り行えるのですが、先ほど述べたような気の状態ですと、身体が気候に対応できず病気を受け易くなるのです。