打鍼の秘密【1】打鍼をお腹にする理由

 

妙鍼堂ではおなじみの打鍼です。施術を受けたことがある方も多いのではないでしょうか?
打鍼は夢分流といわれる流派の技術なのですが、この流派は腹部の状態を見ることに長けた流派です。
腹部は人体でいうと陰(背中が陽)にあたる部分です。
陰ですから、病気になると邪気が集まってきやすい部分です。
その集まってきた邪気を打鍼ではらうことにより病を治すというわけです。
夢分流では下記の図を用い、身体に病が生じた時は腹部に異常が出るという考え方の元に、どの臓腑の病気かを見極め、鍼を施していました。
図にはそれぞれの蔵府に変調があった時に反応が出る場所が示されています。
また、ツボの考え方でもお腹には各蔵府に対応する募穴(ぼけつ)という特別な働きをするツボがあり、病気の診断や治療に非常に有効な部位が腹部なのです。
妙鍼堂では、手足などに鍼をした後、腹部の邪気の動きがいまいちだと思われた時などに打鍼をします。